セラピーキャット・リアルストーリー 

No.3 ~勇敢なネコ母がもたらした温かい輪~

世界中に混乱を招いたコロナ・ウィルスも、少しずつその勢力を失いつつあります。
ジブリ作品の一つ「ゲド戦記」(2006)の中の意味深なセリフで、

「疫病は世界が均衡を取ろうとする一つの運動」

とあり、考えさせられます。
この自粛&自粛で大変な機会に、みなさんも色々大切なことに気づかされる、または改めて感じたこともあるのではないでしょうか?
中でも、家族をはじめ大切な人たちを守ることや、命をつなぐために頑張っている人たちに対して何か自分ができることはないか考え応援する温かい行動は、なかなか日々平穏な生活の中では生まれにくいものだと思います。

そこで今回は、コロナ問題がまん延する中、勇敢な母ネコの心揺さぶられる小さな物語を選びました。
今月5月の頭に投稿された記事【トルコのイスタンブールにあるER(緊急救命室)のスタッフの元へ我が子を救ってとアピールしに行く勇敢な迷いネコ母さん】より。

細い体で勇敢な行動に出た迷いネコ母さん ※写真 出典:Merve Özcan

「どうかうちの子を救ってニャ!」 ※写真 出典:Merve Özcan

「よしよし!なんとかするからね」 ※写真 出典:Merve Özcan

この写真は、コロナに感染した父親が入院していた病院で目にしたマーヴという女性によるものです。
ツイッターを通してシェアされ一気に温かい輪が広まったようです。
彼女によると、トルコは迷いネコたちに優しい国で、近所の家や施設へ自然に出入りできる環境なのだと。
その中でもこのネコ母さんは、一番安全で信頼できる“場所“を選んだのですね! 
コロナ渦中でネコの手も借りたい中、スタッフたちによってこのネコ家族は動物病院へ送られ必要なケアを受けられたようです。

人間の命をまず優先する、のではなく、困っている存在に優越をつけず救いの手を差し伸べられる……
世の中がこのような人たちで溢れることを願っています。

著:Kiyoka

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